この花を

「俺が、食器を洗ってあげるよ。」
めずらしい。彼が自分から食器を洗うって言うなんて。
「あれっ?このお花・・・?」
「前に欲しいって言っていただろ?大事に薄毛育ててくれよ。」
確かに、この花をお店で見つけて鉢植えのお花が欲しいって言ったけど、
「お前が花を育てるなんて無理だって、どうせすぐに枯らすよ。」って言っていたのに・・・。

いつも意地悪なくらい性格の悪い彼。
でも、それは出会った頃からの話しだし、昨日今日にはじまったことじゃない。
そんな彼をカッコイイ・・・と思ったから好きになったわけで・・・。
優しくしてくれるのは嬉しいけれど・・・。
なんだろう?何か、嫌な予感がする。

「あれっ?喜んでもらえると思ったのになぁ、もしかしてよけいなお世話だった?」
喜ぶどころか、不振がる私に不安そうな表情で見つめる彼。

絶対、何かおかしい・・・。

育毛剤ないよ。一体どうしたの?気持ち悪いからはっきり言って。」
「えっ?・・・。」

しばらく黙り込む彼。もしかして・・・、他に好きな人でもできた?

「やっぱり、お前には隠し事ができないな・・・。」
諦めたように話を始める彼。やっぱり・・・、何かあるのね。

「去年はじめた事業、不渡り出しちゃって・・・。会社を続けるのに保証人が必要なんだ。
お前の実家、金持ちだったよなぁ、どうにかならない?」

やっぱ、別れたほうがよさそうだね。

Filed under: 日記 — admin 10:44 AM  Comments (0)